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検定試験という目標設定

リスクなくしてリターンはない
 検定試験はそれぞれの目標設定です。
「いつまでに、どのくらいの力を身に付けなくてはいけないのか」
 目標達成に対し、期間が決められていることが重要です。
 検定試験は通常、1ヶ月前には申し込みを済ませなくてはいけません。つまりゴール(期間)は1ヶ月先なのです。今余裕で合格できるものを、1ヶ月かけて完璧にするんですか?合格率90%を99%にするくらいであれば、上の級の合格率を少しでも引き上げた方が賢明です。
 できれば合格率50%以下が適当で、如何にして間に合わせるか、といった高めの目標設定の方が同じ期間でも上達スピードが大きく変わってきます。
 ちなみに合格率0%だった子が検定当日までにしっかり力をつけているケースも少なくありません。検定前日まで1度も合格点数が取れていなくても、試験でギリギリ合格してしまう子も何人か見てきました。子どもたちの成長スピードの速さには毎回驚かされます。
 もちろん不合格の場合もたくさんあります。それは仕方のないこと。結果だけに目がいきやすいですが、内容に注目してあげるのが大人の役割ですね。
 検定試験に申し込んだ子と申し込まなかった子では、普段の練習においても集中力に歴然とした差が生まれます。この時間を生み出せるだけでも「検定料」というお金を投資する価値はあるでしょう。
成長を遅らせるな
 こんな言葉を言ったこと、言われたこと、ありませんか?
 「検定試験は練習で十分に力をつけてから申し込みをしてください」
 「自信をつけさせる意味でも、確実に合格できるように1つ級を下げて受験してましょうか」
 「次の級の練習は検定試験に合格してからやりましょうね」
 はい、これはダメです。もちろんケース・バイ・ケースなので全てがそうだと言い切れるものではありませんが、基本的に上達を阻害している1つの要因が間違った検定試験の捉え方にあると思っています。
検定試験の目的を考えよう
 検定試験を受ける目的はなんでしょう。
 賞状が欲しいのですか?
 実力を認められたいのですか?
 合格しないと上に進めないのですか?
 指導者側からの意見を言わせてもらえれば、検定は上達するために利用するものであって、紙切れ1枚をもらうためにお金を払ってもらっているわけではないのです。1級練習中の子が3級の賞状をもっていないからといって受験しますか?11級の賞状がかわいいからって受験しますか?さすがにそれはしないでしょう。
 賞状がもらえないともったいないから安全な級を受験するって?もしそう思うならこのブログは読まない方がいいですね。意見が違いすぎます。そういう考えを完全に否定する訳ではありませんが、それぞれがお互いの道を進んでいった方が幸せになれます。
悔しい時のエネルギー
 楽しい時にエネルギーが生まれます。反対に悔しい時にもエネルギーが生まれます。しかし同じエネルギーでも性質が異なりますよね。
 楽しいエネルギーは前向きな力が長い期間に渡って良い影響を及ぼします。一方で悔しいエネルギーは短期的ではありますが爆発的な力を生み出すことがあり、時には希望、時には勇気となって自分自身を鼓舞するでしょう。失敗をバネにする、というのはこのことですね。
 もちろんただのストレスとなる場合もあります。しかし失敗というのは今後の人生で何度も向き合わなくてはいけないものなので、どう対処していくのかをしっかり教えていく良い機会だと捉えることもできます。ピンチはチャンス、チャンスはチャンス、チャンジャはタラの内臓です。「チャンスの機会がタラないぞう」ということでご理解ください(;’∀’)
温室栽培はコストがかかるけど1年中安定して野菜が育てられるんです
 ゆっくりマイペースに、ストレスなく成長できるように手をかけてあげることも良いと思います。ただし、失敗をさけてさけて大事に大切に育てること(温室育ち)は環境の変化に弱い傾向にあることも理解してください。
 野菜は過酷すぎる環境では枯れて朽ちていってしまいますが、程よいストレスの状態で育てた方がおいしくなるという話も聞きます。
 尚、子どもを野菜と一緒にするんじゃねーよ!というまともな批判はおやめください。あくまで例え話として、適度な負荷をかけることが大切って言いたいだけなんだね、この人は語彙力がないからこんな言い方しかできないんだね、とご容赦ください。
最終的には必ず合格できます
 努力の方法が間違っていなければ必ず合格できます。理由はそろばん自体がそんなに複雑なものではないことと、「検定」は競技大会や多くのスポーツのように優劣を決めるものではなく、一定の水準を満たしているかどうかをはかる「試験」だからです。他者の影響がない以上、かけた時間の分だけはっきりと結果(点数)に表れます。
 賞状は自分の最高の結果が出た1枚だけあればいいんです。6級や3級の賞状を持っていなくてもいいじゃないですか。ゆっくりしていると時間的なリミットがやってきます。その時に3級までコンプリートしていることよりも段位まで進んでいることに価値を感じてほしいと思います。
 連盟にたくさんのお金を寄付しなくていいです。上手に利用しましょう。