そろばん先生日誌

宿題について考えよう

そろばんでも宿題するの?

まずは結論、そろばん教室に通っている間はしてください!

 

そろばんはやればやっただけうまくなる。

反対に、やらなければやらなかっただけ停滞するんです。

 

うまくなっている最中は楽しい!

反対に、停滞している間はつまらない。

 

つまらないより楽しい方がいい!なんて当たり前ですよね。

少しの苦しさを受け入れて、楽しく伸び伸びと成長してください。

何をするの?

まずは結論、自分ができるようになりたいことをしてください!

問題集をやっていいの?という質問を受けたことがありますが、問題集は家庭学習に使ってOKです。

もちろん、珠算でも暗算でもアバカスでも、教室からお渡ししているものはなんでも使っていただいて構いません(※オンライン生の検定やアバカス本戦など例外あり)。ただし、教室では前(第1回)から使っていくので、後ろのページからやってもらえると分かりやすくて助かります。

それから、家庭学習で練習したものは教室に持ってきて見せてくださいね。(※オンライン生は写真をLINEで送ってください。枚数が多い場合は一部だけでもOKです)

 

なんでもOKでは困ります!という人は、アバカスサーキットの練習を基本にしてください。

アバカスサーキットがありません!という人は、見取算の練習がオススメです。全ての計算の基本は見取算です。ここを鍛えることは珠算全科目の点数アップに通じます。

現在、生徒専用ページに桁別、0なし、ひき算なしの問題も順次作ってアップロードしている最中です。弾き込みに最適なので、珠算力を特に鍛えたい方はコチラも活用してください。

見取算をやるだけの時間もモチベーションもありません!という人は、トレーニングをやりましょう。普段から授業の最初に行っているトレーニング(指慣らし)は『いつでも、どこでも、そろばん1つで』できるものです。

紙もいらない、鉛筆もいらない、ひたすら指を動かし続ける基礎練習。同じ作業を5回、又は10回で1セットとし、複数パターンに取り組むのが基本です。最短5分でできますので、忙しい時や問題を切らした時、または学習習慣の第一歩として行ってください。

1ヶ月に何回するの?

まずは結論、毎日やりましょう!

1日毎にやるかやらないかを考えるのではなく、毎回やる。

歯を磨く。ご飯を食べる。そろばんをはじく。1日のどこかに練習するという習慣をつけましょう。習慣は連続した行動でしか身に付きません。

そろばんを習っている間はやる。やめたらもちろんやめてもいい。

 

それでも、ムリだよぉ、時間がないよぉ、という人は、お父さんお母さんの力を借りて解決策(又は妥協策)を見つけましょう。環境も状況も各家庭によって千差万別ですから、その時々で柔軟に対応してください。

どのくらいするの?

結論、10分間

そろばん学習時間の目安は週に3~4時間です。

毎週休まずに教室で2時間しっかり練習すると想定してみます。足りない部分を補完するという意味で考えれば、週に1時間程度と考えた場合は60分÷6日間で10分程度が最低ラインです。もちろん集中して取り組んだ時間のみをカウントしなくては意味がありません。準備や中断した時間は含めないでください。

苦手な人は15分。理想は30分。1日サボれば次の日は2倍やらないと合わなくなりますよ。

宿題の内容が明確な場合は、3分で終わろうが1時間かかろうが終わるまでやるというのも良いと思います。時間ではなく中身で考える方法ですね。過程よりも結果を重視する意味合いが強くなるかもしれませんが、ダラけがちな子には合っていると思います。

だたし、日々取り組む時間の差が大きいと習慣になりづらいので注意してください。

宿題は「必要」だからやる

そろばん学習は週に3~4時間程度の練習が必要だと書きました。

ACEでは短期習得を目指していますが、少ない時間でも結果を出した子はたまたま能力が高かったというだけです。『3年で暗算段位合格』という具体的な目標は、平均以上の能力がある子のみを対象にしている訳ではありません。あくまでみんなが目指してほしい期間と到達点なのです。

そのために必要な練習量を確保する手段として、各々の状況に合わせて(時間や内容を)調整して取り組める宿題が最適なのです。

さらに土曜特訓や日曜特訓も活用していただければ良いと思います。

このコロナ禍でどうしても教室内の人数を制限しなくてはいけない状況ではありますが、ここ最近は感染者数も低い水準で落ち着いており、新年度はもう少しだけ条件や選択肢を拡げてみようかと検討中です。当面は宿題が前提での学習スタイルになりますのでご協力をお願いいたします。

何が不足していたのか?

習って3年を経過しても暗算のレベルが段位まで行けなかった人は能力不足ではありません。ましてや才能不足でもありません。(指導者の指導力不足に加え)単なる練習時間不足です。

目安を週に3~4時間と書きましたが、5~6時間必要な人もいるし、段階によっては2時間だけでも伸びを感じるかもしれません。誰ひとりとして同じ子はいないので、一律にこうである!と断言できるものはありませんが、目安があった方が取り組みやすいので提言しています。

正直、数の扱いに対するセンスが(今の段階では)ないと思う生徒もいます。しかし、そろばんは技術ですから必ず身に付きます。あんざんも技術が伴えば越えていくハードルも低くなりますし、それが100回目なのか1000回目なのか分かりませんが、周りのサポートと適切な目標設定を継続していけば到達できるものなのです。

思いつきで言えば、そろばんは車の免許に近いかもしれませんね。個人差はあるけれど、ほとんどの人が車の運転技術を身に付けることができ、その結果として体験できる世界が広がっていきます。運転免許センターで一発試験に合格する人もいれば、自動車教習所に通って教習オーバーで何度も追加料金を払いながら取得する人もいるけれど、内容としては同じところまでもっていける。そろばん学習の場合はそれが暗算段位なんだと考えています。

そろばん水をあなたのコップに

練習時間が足りなければ足せばいいんです。だって目的はハッキリしていますから。

そう、そろばん・あんざんの力を伸ばしたいんですよね。だったら練習時間を増やせばいい。

しかし時間は有限です。新しいものを足したいのに足せないこともある。

それはまるで満杯になったコップに注ぐ水のよう。

入れようと思ってもあふれてこぼれ落ちていくので増やせません。

新鮮な水に入れ替えたければ、いったん古い水を捨てないといけない。

中に入っているのは、いままで少しずつ大事に増やしてきた水かもしれませんが、いつかはその水だって腐ります。

 

その水を捨てる時は苦しいものですが、必ずや新しい可能性をあなたにもたらしてくれるでしょう。

そして夢中になっていることが変われば、今度はその「そろばん水」が捨てられていく時は必ずやってきます。私としては悲しい事ですが、それはもう仕方がないことです。でも少なくとも段位合格までは「そろばん水」をゴクゴク飲み続けて、またいっぱいになるまで「そろばん水」をコップに注いでくださいね!