検定試験

事務代行手数料と価値のすり替えについて

連盟の会員になるメリットは検定試験を教室でできること!?
 連盟の会員になるメリットはたくさんありますが、一番の目的は教室で検定試験を受験できることにあるのではないでしょうか。

10級の検定試験を受けるのにわざわざ日曜日を潰して試験会場にまで車で連れて行って、そろばんは持った?受験票は?上履きはいるのかしら?鉛筆削ってあるの?ほら早く行かないと遅れるよ!会場はここであっているの?部屋はどこ?よし、頑張ってね!それで終わるまでの間は何してようかな。そんな心配をしながら、行きも帰りも混んでたりして、あぁ大変。

3級とか段位なら分かるけど、やっぱり下級は教室で受験できたらいいですよね。

 よし、だったら会員になろう!
いや、ちょっと待って。先生は大変なのである。

 検定試験をやるに当たって、プリント等は本部から送られてきて検定部や地区役員という人たちが準備をするのですが、事務処理というものを各教室の先生方はしなくてはいけません。私が所属しているところでは、受験のための台帳作り、段位は過去2回分の点数記入、人数報告や受験票作成、所定級までの1審とプリント整理、他に細かいところを入れればたくさんやることがあるのです。

 

でも大丈夫。労働が伴うものには賃金が発生します。所属している連盟・支部・地区等で金額は変わりますが、事務代行料としていくらかは支払われるのです。さて、どのくらいの金額か気になりますよね。

 

どこの連盟のどこの支部のどこの地区かは明かせませんが、私の所属しているところでは珠算検定に限っていえば1人当たり数十円です。うまい棒が5本分?いやいや。4本?いやいや。3本?いやいや。えーと、あまり具体的なことを言うと怒られるのでこの辺でストップしましょう。多いと思うか少ないと思うかはあなた次第です!

 

いやいや、少なすぎるでしょ。これじゃダメでしょ。

 先生がいろいろしなくてはいけないのは会員としての義務なので仕方ない。そう思っていませんか?あれだけの作業を代行しておいて、これはおかしい。

 

そもそもとして、検定業務は全て連盟側がやらなくてはいけないことです。昔はそうでした。会場を借りて、受験者はみんなそこに集まって、採点から何から一切の業務を連盟側で行っていたわけですし、それが当然のことです。

だんだん受験者が多くなり自分たちで手に負えなくなると、会員の特典だ!と言わんばかりに教室での検定試験を押し付けるようになったのです。

それが当たり前になりすぎて気が付かないだけだと私は思っています。

 

そろばん先生

特別に私の仕事をあなたの家でやらせてあげるよ。

おぉありがたい。

お金を払って会員になった甲斐があったなぁ。

多くの会員が検定試験を受験できるメリットと感じているが、その思い込みの呪縛から解放されると違う景色が見えてくる。
成立していたのはいい人が多かっただけ

そろばんの合格証書に対して社会的な価値がなくなっている昨今のおいては、各連盟の検定自体の優位性が薄れているという事実は認識してもらいたいと思います。価値があるのはそろばん学習を通して得られる基礎計算力の向上やそれに付随する”脳力up”という能力開発的な要素においてです。検定はその程度を比較するための”はかり”でしかありません。

要するに3級になれば検定を受けにいってもいいかなぁくらいの気持ちで、4級までは独自検定として各自が実施したっていいのだと思います。保護者が納得すれば1級だろうが段位だろうがやってもいいんじゃないでしょうか。そのくらい自由な発想が必要です。それを「会員の義務違反」とか「非協力的」とか言われることがおかしいのです。

ウチでは独自検定をやっていませんが、検定に合格していなくてもどんどん進級させています。目的は「計算技術・技能の向上とその過程における精神的な成長」であって、賞状をもらうことではありません。賞状は頑張るための栄養剤みたいなものです。必要な時とそうでない時があります。

成立していたのはいい人が多かっただけ、という言い方をしましたが、リスクを取らないだけの慎重な人、という言い方もできます。自分の頭で考えて、どんどん行動していきましょう。

 

地方は疲弊している

組織が変わらないので私のような外野がワーワー騒ぐのです。ちなみに少年野球でもレフトを守っていました。外野からワーワー言うのが習慣になってしまっています。イカンイカン

それでも叫びたいほどに地方は独自で立ち上がれないほどにダメージを受けています。特に執行部のような組織を動かす側の人達はどうしようもない現状の中で疲れ果てており、そう長い期間は持たないでしょう。

これからの時代、若い指導者は無所属もしくは計算技能連盟等の時代に合った方針を打ち出している連盟に所属することになるでしょう。それでも愛着のある場所をなくしたくはないので、個人個人がもっと力をつけなくてはいけませんね。しかしそれほど猶予はない。みんな頑張ろうではないか!(๑ •̀ω•́)۶ファイト!!