検定試験

みとり算対決 日商VS全珠連

前回は3つある連盟の「珠算検定の比較」を行いました。

そこで、「1級は日商検定が圧倒的に難しい。全珠連が一番簡単」ということを書きました。

では両者にはどのくらいの差があるのか、今回はみとり算に絞って比較していきます。

 1分あたりの計算量
 比較といっても制限時間も合格基準も違います。ましてや問題自体が違うので、以下の条件で比べてみたいと思います。
 ①日商は3種目を30分なので、1種目の計算時間は10分とする
 ②制限時間が異なるので、求められるスピードで1分あたりの計算字数を比較する
 ③引き算の入る割合や、桁幅があることでの遅れは考慮にいれない
 それでは1級から10級まで(準級を除く)の比較です。

正確には日商7級~10級ではなく日珠連7級~10級ですが、分かりやすく統一してみました。

この一覧表を作ってみたときには「全珠連、意外とやるやん!」と思いましたが、どうも違和感があります。そもそも求められる正答率が違うわけなので、そこも考慮に入れなくてはいけないでしょう。

求められる1問あたりの正答計算字数
 日商の1級の場合は求められる正答率が80%ですので、1問あたりでみれば100字の80%で80字正解すれば良いと仮定します。(本来であれば1%=1字でも間違えればバツになるのですが、比較する便宜上80字あてられれば良いことにします)
 求められる1問あたりの正答計算字数を出してみました。

はい、なんかすっきりしませんか?こちらの方が「そうそう、そういう力関係だよね」と腑に落ちる感覚があります。

6級から÷2桁の問題が出題されるようになるとそこで躓く場合も多いですが、基本的には検定試験はみとり算の出来次第です。他はなんとかなります。

以前「そろばんのかけ算をやる前に大事なこと」で書いたように、私の教室では日商5級のみとり算が合格できたら全珠連の4級に進みます。しかしこの表をみると、日商4級までやってから全珠連の4級に進ませても良いかもしれない、と気が付くことができます。

とにかくいろいろやってみる

気になることや思いついたことは、時間の許す限り片っ端からやってみることで新しい発見があるかもしれません。今は情報が溢れているので、いかに有益な情報を集めるかに力を注ぎがちですが、本当は自分で試行錯誤することの方がおもしろいし役に立ちます。

実際この分析もあまり意味はないでしょう。しかし10個トライして1個でも成功すれば大きく成長できます。野球ならば打率1割ではレギュラーになれませんが、自分の興味のあることであればホームラン1本で大満足です。ですから、今後もバカバカしい無駄な分析をする可能性が大いにありますので、温かい目でお付き合いいただければうれしいです。