「今、この瞬間でも僕は未来を感じることができるから」
とりあえず「読み返したいもの」「ちょっとだけ目を通したいもの」「読まなくてもよさそうなもの」「趣味のもの」「仕事に関係あるもの」の5つに分類してみたものの、その数多さにうんざりして手を止めてしまいます。
その5つに分類されない本がいくつか出てきて、その中の1冊が東野圭吾著「時生」。
奇しくも同じ名前の生徒がいて、気になって買っていたのに全く読んでいなかったのでちょっとだけ目を通してみる。
ストーリーは、生まれながらにして死ぬ運命を背負った青年が最後の時を迎える直前、父親が自分の若い時のことを思い出し妻に語りだす、といった重めの始まり。
タイムリープ系のSFのようでもあるけどリアルでもある。そんな不思議な小説でした。
「今、この瞬間でも僕は未来を感じることができるから」
冒頭のこのセリフは主人公の祖父が炎に包まれながら恋人に残した言葉。こうやって切り抜くとシチュエーションがさらに重いですね。
生徒にはオススメできません…
でも、ここまでの話を通して聞くとグッとくるんですねぇ。
そして1番カッコよくて記憶に残るセリフがコレ。
父親がタイムリープしてきた息子に拳と言葉でぶん殴られる訳です。
「人間はどんな時でも未来を感じられるんだよ。どんなに短い人生でも、たとえほんの一瞬であっても、生きているという実感さえあれば未来はあるんだよ。あんたにいっておく、明日だけが未来じゃないんだ!」
そしてさらに追い打ち「あんたが未来を感じられないのは誰のせいでもない。あんたのせいだ」と。447ページあたりがクライマックスですねぇ。
自分が死の間際に心だけ抜け出して過去の父親に言い放つ、だからこそ響くし、悲しいはずなのに悲しくならない、だって未来を感じられたら幸せじゃないか!と思わせるラスト。
そして、この小説の意味を考えると「時生」って凄いステキな名前だなとも感じます。
意味を取り間違えていたらごめんなさい。でも私はそう理解しました。
来週に海外からその子が日本に帰ってくるので渡してあげようかと思ったのですが、あんまり変な内容ならやめようかと。でも、本の中で様々な世界感に没頭するのも楽しいものです。私も夜更かしして一気読みしてしまいました。
そしてイチオシポイント!なんと「そろばん」が作中に登場します。1回だけサラッとですが、いいじゃないですか~。ぜひ探してほしいですね。
さぁ、残り約100冊。戦うぞー!
