先生用

誤魔化し暗算テクニック2~全珠連・暗算1級~

「誤魔化し計算」をやっている生徒、きっとたくさんいるんだろうと思います。

それならば、ちゃんとした誤魔化し方は先生が教えよう!

前回はかけ算だったので、今回はわり算を解説しまーす。

攻略のヒント

『このままではどうにもならない』という精神的な状態は練習に取り組む姿勢にも影響してきます。特に上級になって内容が難しくなっていると、少し頑張ったくらいでは結果が伴ってこないので、尚更心が折れる原因になるものです。

それぞれ壁にぶち当たるタイミングというのは違うと思いますが、全ての級の解説は面倒なので残念ながらここではやりません。今回は最も苦戦する人が多いあろう1級を取り上げますが、説明を見れば2級や3級にも応用できるかもしれないので、目だけは通してみてください。

1つずつ階段を上っていくと、だんだんと段差が大きくなっていることに気が付きます。ずーっと上り続けてきたから疲れてきているのに!でもそんな時は段差の小さいところ(誤魔化せるところ)を探して小さな歩幅でもいけるところを見つけてましょう。

合格に必要のないところはやらない

前回と同じく、やるべきことは問題の見極めです。

やるべき問題と、それ以外の問題にわけてみます。

【やるべき問題】

1~10番 ※2級と同じレベル

11番・13番・15番・17番・19番 ※右の数字が3桁の問題

12番 ※上の問題以外で左の数字の最後が0

【捨てる問題】

14番・16番・18番・20番 ※解けるけれど時間がかかる問題

1級の暗算問題は規定通りに作問してあれば、11番~20番の中で、「右の数字」と「答えの数字」に0が含まれるものが必ず5題出題されているはずです。本来であればそこをピンポイントに解いていきたいのですが、短時間で見極めるのは困難です。

ならば作戦を変えましょう。勘で解ける問題をやります!

取り組むのは右の数字が3桁の問題です。『えっ、そっちの方が難しいのに』と思った方、そうですよね…でも…答えの桁数が2桁だと実は簡単なんです。

これは気付きそうで気付かない盲点があって、検定問題は必ず割り切れる(あまりが出ない)問題しか出題されないので、答えの1の位の数が推測できるってこと!

わかりやすく、必要のないところを隠してみましょう。

さぁ1の位の答えはなんだろな?クイズです。

1番は□2÷8であまりが出ない九九は…4 かな?もしかすると 9 かもしれません。

でもどちらか分かりませんよね。はい、分からなくてOK!勘で答えてくださいね。

 

では次に2番はどうでしょう。□9÷9であまりが出ない九九は…1 しかありませんね。

3番の□0÷2は 5 か 0 ですね。(1~10番は答えに0は絶対に含まれません。これを知っていれば1の位の答えが5だと分かります。ルールを知っておくと有利ですね)

4番の□2÷4は 3 か 8 です。

5番は□0÷5は 0 か 2 か 4 か 6 か 8 です(;’∀’) これに関しては勘で答えるのは無理なようですね。潔く諦めましょう。諦めも肝心です。

他の問題も同様にちょっとだけ勘で答える練習をしてみてください。

それでは実践!11番

最終目標は16題中14題正解です。最初の目標は10問で2分。できれば1分30秒。のこり5問のためにしっかり時間を残せるかどうかが合否を分けます。目標はかけ算と一緒ですね。

当然「用意はじめ」の合図の時まで問題を見ることはできませんから、解くべき問題を瞬時に見分けなくてはいけんませんよ。

では実際に難しい問題を解いてみましょう。

まずは11番。33,831÷537=

33÷5を考えるので答えは「 6 」っぽいですね。

ちゃんと計算すればあまりが「 1,611 」となるのが分かりますが、今回はちゃんと計算しないでください!(ここ大事)

なんとなく 6 で引けそうだなぁ。じゃあ答えに6って書いておこう。これでOK!

これ以上は計算をしませんよ。1の位の数だけ見てみましょう。

□1÷7=です。答えは何になるでしょう。そう、この場合は「3」ですね。

さぁ答えが出ましたよ。33831÷537=63 です。

実践!13番

次は13番。76,896÷801=

76÷8=9(余りは考えない。でも9×801が引けそうかどうかは考える)

□6÷1=6 だから答えは 96 です。

そう、めちゃ簡単ですね。慣れると数秒で解答できますよ。

さぁ次々いこう!

実施!15番

15番の問題。22,032÷918=

22÷9=2(余りは考えない。2×918が引けそうかどうかは考える)

□2÷8=4 か 9

ポイントはここであまり考えないこと!勘で答えてください。

ギリギリで合格するためには時間が惜しいんです。早く決断しましょう。

答えは 24 か 29 のどっちか。(※答えの精度を上げる方法もあるので最後に教えます)

実践!17番

17番の問題。30,340÷370=

30÷3=9じゃなくて8(9×370は引けない。8×370は引ける。やっぱり余りは考えない)

さぁ、ここで注意です。左右のどちらの数字も最後が0の場合、1つ前(10の位)の数字をみなくてはいけません。(「右の数字」の末尾が0の時は必ず「左の数字」も0になります)

□4÷7=2 だから答えは 82 です。

ここで新しいルールが出ましたね。慣れるまで戸惑う部分ですが繰り返しトレーニングしましょう。

実践!19番

19番の問題。11,891÷253=

もう慣れてきましたか?しっかりついてきてくださいね。

11÷2=5 ではなく 4(5×253は引けない。4×253は引ける。)

□1÷3=7 だから答えは 47 です。

実施!12番

最後の問題は12番。39,480÷94=

この問題の答えは3桁になります。暗算1級の÷3桁の問題の答えは2桁÷2桁の問題の答えは3桁になりますので覚えておいてください。

そして÷2桁で左の数字の最後が0の問題答えの最後も0になる確率が非常に高いです(100%ではありません)。

ここは決め打ちしてください。この問題はきっと答えの最後が0だ!と。

そう過程すると「3,948÷94」という2級の問題に0をつけるだけの問題になります。

答えは 42 に0をつけて 420 です。

精度の高い誤魔化し計算

勘に頼ろう!とはいっても、性格的に受け付けられない人もいるかと思います。

そんな人には半分勘で、半分実力な方法をご紹介します。

これをやれば正解率アップ!?

問題①

15番を例にしてみましょう。22,032÷918=

先程は、1の位を 4 か 9 のどちらかを勘で書く、ということにしました。

今回はしっかり計算してもらいたいと思います。ただし、大事なポイント「確実に計算できるであろうところまで」しかやらないってことです。(記憶できるか不安な数字は省略してやっていきます)

22,032のうち、220くらいまでは記憶できますよね。それではそこまでやっていきましょう。(逆にそこまでしかやらないでください)

①22÷9で答えの2を見つけて書く。

②2×9をひく。(頭の中の数字は40)

③2×1をひく。(頭の中の数字は38)

④2×8を途中までひく。(頭の中の数字38の8のところから16をひいていきますが、6をひくべき桁は頭の中に入っていないので、やれない=やらない=無視。頭の中の数字は37)

⑤37÷9で答えの4を書こうかな、でストップ。(まだ書かないでね)

⑥1の位だけみて、□2÷8が↑の4でも問題ないか確認。OKなので4を書く。

これで、答えは24ということになります。

 

うん、ちょっとややこしいね。もう1問やってみよー!

問題②

それでは同じことを11番の問題でやってみます。33,831÷537=

①33÷5= で答えの6を見つけて書く。(頭の中で記憶する数字は338だけ)

②6×5をひく。(頭の中の数字は38)

③6×3をひく。(頭の中の数字は20)

④6×7を途中までひく。(頭の中の数字20の0のところから42をひいていきますが、2をひくべき桁を記憶していないのでスルー。4だけひく。頭の中の数字は16)

⑤16÷5 で答えの 3 を書こうかな、でストップ。

⑥問題の1の位 □1÷7が↑で問題ないか確認。OKなので3を書く。

これで答えの63を出せました。

勘に頼る部分がほとんどなくなった分、時間は少しかかってしまうでしょう。しかし正解率は上がり、慣れてくれば最初に記憶できる数字が3つから4つに増え、つまりはちゃんとしたやり方で計算できるようになります。

わり算のギリギリ具合によると思いますが、できる人はコチラの方法をオススメします。

1の位の数をみて答えを考える時(さっきの問題では□1÷7で↑の数字を見る時)に頭に浮かんでいる答えと合わない場合は1つ小さな答えにしてください。それで大体は合います。100%は目指さずほどほどできたら満足しましょう。

最後に

わり算は解けそうで解けない問題がたまに出現しますし、1/2の確率で勘に頼る部分もあるかもしれません。かけ算のように75点分では不安があるため、しっかり80点分練習してください。

前回同様、作戦は『ギリギリで合格をかすめ取る!』ことなので、誤魔化しテクニックを磨いて少しでも合格に近付きましょう。

何度も合格点数が取れるようになってくると余裕が生まれてきて、ちゃんとした計算法でもチャレンジするようになりますし、指導者は段階的にそう仕向けてもらいたいと思います。

やれる!という自信が生み出す前向きなパワーというのは何事にも代えがたいものがありますし、暗算1級合格という勲章をそろばん学習者全員に得てもらいたい。

正攻法でいける人はもちろんそのまま突っ走ってもらいたいですが、実際に現場では様々な状況に対応しなくてはいけない場合もある訳です。停滞が長く続いているのであればなんとか突破口を見出してもらって、例え邪道でも生徒の側に寄り添った選択をしても良いと考えていますがどうでしょうか。

おやおや、今回は字数が4000字!!見取算解説はまた次回に~