そろばん先生日誌

そろばんやってても簡単な計算間違い連発!?

暗算の段位を取得している子(たとえ準初段だったとしても)は、かけ算だったら3桁×2桁や2桁×3桁がスラスラできるレベルです。わり算なら5桁÷2桁、5桁÷3桁、みとり算なら3桁や4桁の計算。多少は小数や端数処理が入っていても大丈夫なくらいの訓練はしています。

しかし、何かの折に小学校でやっている問題を見せてもらったら、簡単な計算間違いが何個かある訳です。その時は「おいおい、段位合格しているヤツがこんなミスしちゃダメだろ」みたいに茶化していましたが、どうやら他の子もよくあることっぽいんです。

実際に冬期講習に参加してくれた子も現在学習科に通ってくれている子も簡単な計算間違いをけっこうしていました。

実際問題としてこれはマズい!培った計算力が活かされていない可能性がある。どうしてこんなことになるのだろう( ˘•ω•˘ ).。oஇ

そもそも、そろばんでもあんざんでも、満点が合格基準になることはありません。どの級でも7割ほどで合格です。つまり3割はミスをして良いということですね。最高ランクの十段ですら2問(珠算なら6.6%、暗算なら5%)のミスは認められているんです。要はゆっくり丁寧に計算するよりも、信じられないぐらい早いスピードでまぁまぁ正確に計算することが求められている訳ですね。

ただし、学校の勉強は如何に失点しないかが重要になります。計算だけならスピードはそこそこでも正答率は限りなく100%に近づける必要があるのです。

例えば、2.67+1.35+5.65= のような問題、すぐに答えが出ましたか?

暗算段位なら答えが出るまで2秒くらいでしょうか。正解は9.67です。そう、なまじ暗算力があるとミスをするリスクを負って一気に計算してしまいがちです。しかし、本来であれば筆算をして丁寧に計算していくか、数的センスのある人なら1.35+5.65=7なので2.67+7で9.67を簡単に導くことができたかもしれません。

つまり、珠算式暗算と算数の間には埋めなくてはいけないギャップがある訳ですね。

そろばんを習うメリットはたくさんありますが、多くの方が計算力や忍耐力、集中力等といった学習の土台となる様々な基礎的な力を養成する意味で選んでいただいているように感じています。

つまり、繋がる先は学習面で成果を上げることが大きな理由として含まれているでしょう。「検定□級とりました。学習のベースはバッチリです。後は学習塾さんお願いします。」では少し物足りない気がするのは私だけでしょうか。

算数の例であげたような、培った力を最大限活かすためのトレーニングや上手な力の使い方といった方法論なども、本格的に受験準備に入る前に伝えてあげたいものです。

学習塾には及ばないが、本業がそろばん教室だからこそできることもある。そろばん教育と学校教育の橋渡しとなるようなことが自分たちにできないかなぁと思って立ち上げた学習科。来月から本格始動です。

予定では10名枠のうち半分の5名でスタートする予定となっています。

もう少しだけ受け入れられるので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。