受験とそろばん
新年度がスタートしました。すぐにアバカスサーキットの本戦を行いましたが、春休みにしっかり休み、頭も休んだ状態のまま新年度の授業に入った人が多かったようです。今回は点数が下がった人が多く、特に基本が身に付いていない初歩クラスは顕著だったと思います。
通常の学習で少しずつ高めてきたものを、休みの度にリセットするのはもったいなく感じています。旅行や教室の休み等で思うように弾けなかった場合は、ご家庭で時間を作っていただきたいと思います。
3月は年度末ということで6年生以上の方が検定試験で結果を出すべくより高い努力をしてくれました。当塾は暗算優先で指導するため検定試験は暗算を薦めていますが、段位や1級という高い次元まで到達した人は珠算検定受験も考えていただければと思います。
3月から4月にかけて、中学・高校・大学受験を終えた生徒が何名か報告に来てくれました。皆に聞いたのは「そろばんを辞めた今なら言えるでしょ。ぶっちゃけ受験にそろばんは役にたったか?」ということです。
話を盛らないように、きちんと思い出して書き出してみます。
「計算で他の人より余裕ができてるので、考える時間が多く取れた」
「短い時間に集中して取り組む習慣が活かされた」
「いろいろな方法で問題を解けた」
「結局、やっててよかった」
「今になると、良さが分かる」
などなど、もっと良い事も言ってくれていたような感じがしますが、記憶が怪しいので割愛します。
下にあるように、力技で解ける、という問題もあります。
例えば
3×2-18x+27=0
解き方が分からなくても、力技で答えだけ求める。
x=1のとき
3*1-18*1+27=3-18+27
=12
x=2のとき
3*4-18*2+27=12-36+27
=3
x=3のとき
3*9-18*3+27=27-54+27
=0(コレだ!)
つまり・・・3(x2-6x+9)=0
3(x-3)2=0 x=3
答えを分かるとココ↑が書ける
暗算力があれば、途中計算も書くことなく考える事ができます。
答えは1…じゃない。2…でもない。3…だ!
だから途中式はこんな感じになるハズ。という予測ができる場合があるという例です。
数学は大半の生徒が苦手とする科目です。
「短期間で点数をあげられる文系科目と違い、理系科目はじっくり取り組まなくてはいけないし、逆転が難しいから差をつけられる。だから僕は受験で合格できた」と言っていた卒業生の言葉は、今そろばんをやっている生徒たちの励みになる、勇気と元気をくれる一言でした。
皆も大きな夢を持ち、その実現に向けて今日という日を一生懸命過ごして欲しいと思います。
夢宣言
毎年恒例なのですが、6年生には「夢宣言」と題した大きな目標を書いていただきました。新中学生の新たな決意を見て、皆さん自身も大きな夢を周りの人たちに宣言してみてください。夢は人に話せば話すほど実現する可能性が高まります。
「僕は将来昆虫学者になります」
「私は将来家具職人になります」
「私は将来保育士か教師になります」
「私は将来バレーボール選手になります」
「私は将来看護師になります」
「私は将来保育関係の仕事に就きます」
「僕は将来プロ野球選手になります」
「僕は将来サッカー選手になります」×3人。
10人ともメッセージの最後には、「皆さんも夢を叶えるために頑張ってください」と書いてくれていました。
その夢の実現に、そろばん学習も力になれることがあります。受験に成功し夢に一歩近づいた先輩たちもそろばんの良さを実感してくれていました。私自身もその言葉を信じて、また、そう思ってくれる子が1人でも多くなることを祈ってこれからもやっていこうと思います。
受験は人生の1つの通過点でしかありません。ただし、レベルの高い学校に行けば選択肢が多くなることは事実です。
家業を継ぐ、スポーツで飯を食っていく、と思っている人も、道を1つに絞るより、たくさんある中から「やっぱりこの道だ」と選ぶことが夢の実現には必要不可欠です。何かをしたくないがための逃げ道に夢を利用しないでください。
さぁ、みんなの夢はなにかな?