自分の時間が取れない時に突如として復活する、この転記シリーズ。
もう既に6年前の塾報の内容になってしまいました(;^_^A
今回は「連続数の合計」の求め方を解説しています。
算数ってパズルみたいにピタッとハマると感覚がありますよね。分かると非常に気持ちが良いので、ぜひ挑戦してみてください。
はじめに
そろばん教室での練習は珠算・暗算技能の習得が主な目的です。しかしそれのみに止まらず、いろいろな計算=数に親しんでもらいと考えています。
最近は授業の最後に普段と違う計算練習をしていませんでしたか?例えば「1+2+…+1万=」というような計算です。実は連続している数字のたし算は見方を変えると簡単に解けてしまいます。
算数とは「発見」なのです。
連続する数の発見
1+2+…+10= この計算の答えは55です。しかしこれを11×5と計算することができれば、タイトルの1+2+…+1万の計算を解く鍵となります。なぜそうなるのでしょうか。次の答えをみる前に少し考えてみてください。
では解説しましょう。計算する順番を変えて、先に一番最初の数と1番最後の数をたしてみてください。1+10で11です。
では最初から2番目の数と最後から2番目の数をたしてみてください。2+9で11です。
同様に3番目だと3+8で11、4番目は4+7で11、5番目が5+6で11です。
ほら、11が5つできましたね。つまり1から10までのたし算は11×5となります。
ポイントは2つずつセットにしてたしていくので、最後の数の半分のペアができる(この場合10の半分の5ペアの11ができる)ことになります。
1+2+…+100=?
では1ランク上の問題にチャレンジしてみましょう。
前述のやり方で計算すると、1番最初と1番最後の数は1+100で101です。
2番目の数は2+99で101。これは101になるペアがたくさんできるようですね。
では何ペアできるかですが、最後の数を半分にするとわかります。100の半分の50ペアです。
つまり101×50=5050。1+2+…+100=5050となります。
1+2+…+1万=?
ここまでの説明で理解できた人は算数のセンスが高いです。「あ、なるほど」と解き方を発見できれば少しずつ頭が算数脳になっていきますよ。では1~1万のたし算をやってみましょう。
(1番目の最初と最後をたす)
1+10000=10001
(2番目の最初と最後をたす)
2+9999=10001
(3番目の最初と最後をたす)
3+9998=10001
(これが何ペアできるか計算)
10000÷2=5000ペア
10001が5000ペアできるので10001×5000=50005000(五千万五千)です。
大変でしたね。ご苦労様でした。
問題に挑戦だ!
ではこれはどうでしょう。5から1までの数字を全部使って1から10までの10通りの答えを作ってください。四則計算(+-×÷)で数字をつないで計算します。
5+4ー3…のような感じです。順番を入れ替えれば簡単ですが、そのままの順序で計算するとより難易度が上がります。下に解答例を載せましたので頭の体操に考えてみてね。ついでに連続数の計算も考えてみよう!
【問題1】
□に計算記号を入れて式を
完成させて下さい。
5□4□3□2□1=1
5□4□3□2□1=2
5□4□3□2□1=3
5□4□3□2□1=4
5□4□3□2□1=5
5□4□3□2□1=6
5□4□3□2□1=7
5□4□3□2□1=8
5□4□3□2□1=9
5□4□3□2□1=10
【問題2】
1~44までたすといくつになりますか?
解答
この他にもまだまだいろんな解答や新しい考え方があるかもしれません。その「発見」こそが算数の奥深さでありおもしろい部分でもあります。
新たな「発見」をした人、先生やお父さん、お母さんにも教えてくださいね!
ちなみにこの連続する数字の計算については「感動する!数学」桜井 進著(海竜堂)に詳しく書かれています。他にもおもしろい話題がたくさんありますので、興味のある人はぜひご一読ください。
【問題1】
5-4+3-2-1=1
5ー4+3-2×1=2
5+4-3-2-1=3
5+4-3-2×1=4
5-4+3+2-1=5
5-4+3+2×1=6
5-4+3+2+1=7
5+4-3+2×1=8
5+4+3-2-1=9
5+4+3-2×1=10
【問題2】
45×22=990
1~44までたすと990になる